第1章で高配当投資をしてみたいと考えた方は、第2章で高配当株の選び方について理解していきましょう。
高配当銘柄で注目すべきは特に下記4項目です。（当然これ以外にもチャートや財務状況等も見た方がもちろんいいのですが必ず押さえるべきポイントとして4項目に絞ってみました）
- 配当利回り
- 配当性向
- 連続増配
- 業績
それぞれ確認ポイントを見ていきましょう。
高配当株の選び方
配当利回り
配当利回りとは、株価に対する年間配当金の割合を示す指標です。
一株当たりの年間配当金を、現在の株価で割って求めていきます。たとえば、現在株価が1,000円で、配当金が年10円であった場合、配当利回りは1％（10円÷1,000円）となります。
株価が下落すると、配当利回りは上昇していくので、利回りを見ながら高配当銘柄を底値で拾っていくのが理想です。
いわゆる、投資した金額に対してどれくらいリターンを受けることができるのかといった指標ですので銘柄選定時は意識しておきましょう。
その際に見ておきたいのが過去の配当金額や配当の支払い実績です。なるべく配当金額が安定している銘柄であればある程度見通しが立てやすくなります。
個人的には高配当株であれば配当利回り４～７％あたりがいいかと思います。
中には7％以上の利回りもある銘柄もありますが、業績が伴っていないのに無理した配当を出していたりするケースも多く、後々痛い目にあうことが過去の実体験上多いです…
配当性向
配当性向とは、その期の純利益（税引後利益）の中から、配当金をどのくらい支払っているかの指標です。
計算式は、以下のようになります。
配当性向（％）＝1株当たりの配当額÷1株当たりの当期純利益×100
つまり、会社が1年間で儲けたお金からどれだけ配当金として株主に還元しているかは、配当性向を見ることでわかります。
そこまで難しく考えず、例えば100億円の当期純利益が出ている会社があったとして10億円分を配当にまわしたとしたら配当性向は10%となります。
中には配当性向が100%を超えてくる企業もありますが、企業の利益以上に配当を株主に支払っている状態なので家計で例えると給料足りないから貯金からお金を出しているという将来性を考えるといささか不安な企業も多々あります。
配当利回りだけ意識するとそのような銘柄に投資してしまう可能性もあるので必ず配当性向も見るようにしましょう。
じゃあ、配当性向が何パーセントならOKなのかと言われるとそれぞれの業種や成熟企業なのか成長企業なのかといった諸条件で変わってくるので一概には言えませんが初心者はまず30～40％以下を目安に見ていくといいかと思います。
さらに理想を言うと、成長企業且つ30％以下の配当性向で今後の増配も狙えそうなイケイケな会社を探すのがベストだと考えています。（配当性向が高すぎるとその分設備投資等に資金を回せず成長が鈍化する恐れがあるので成長企業に関しては40％でも少し高いかもしれません）
連続増配
次に連続増配（もしくは減配）をしているかを確認しましょう。
配当に毎年波のある企業では安定した配当収入を得ることができない可能性もあります。
JT（日本たばこ産業）のように今まで安定した配当を出していても急に減配をすることもたまにありますが、リスクヘッジの観点からも必ずチェックしましょう。
私は直近１～２年で減配した実績のある企業は極力買わないようにしています。
なぜならそういう企業は直近で業績が不振に陥っているケースも多く、買った瞬間また減配ということも可能性として大いにあり得るからです。
もちろんベストは減配せずひたすらに連続増配している企業がいいのですが、その株を買う時点で十分な配当利回り(4〜7%)が貰える状況であれば配当を一定金額維持し続けているような銘柄もありだと思います。私はハイリスクハイリターンを狙うと痛い目に合ってきた経験から、現在はリスクを抑えるに重きを置きたい派なので増配株を極端に狙っていくよりは、いかに減配しない株かを考え買う方が大事だと今は考えています。
業績
最後が一番大事な確認かもしれませんが、なんといっても業績です。
特に売上と利益が成長していることは必須条件と言ってもよいでしょう。
どんなに配当利回りや配当性向が良くても、結局業績が悪いとどこかのタイミングで減配＆株価の下落のダブルパンチを食らう可能性が高いです。
高配当投資は配当金目当てなので株価の値上がりを極端に意識する必要はないですが、どうせなら株価も上がる可能性が高い銘柄にしたほうが持っていて精神安定上非常に良いです。
直近で増収増益である銘柄であるかをしっかり見ていきましょう。
まとめ
これらを踏まえ、高配当銘柄を購入する際の注意点は下記４つをクリアする銘柄をできるだけ選ぶということになります。
- 配当利回り…４～７％
- 配当性向…30％以下
- 連続増配…直近で減配なし
- 業績…直近が増収増益
よく新NISA成長投資枠ランキングとかネット記事や本でも出てきますが、みんなに流されてなんとなくで買うと株価下落や減配ということにもなりかねないのでしっかりと自分の中でルールを作っておきましょう。
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